耐震リフォームについて

なぜ耐震リフォームが必要なのか?


大地震のニュースを耳にするたび、耐震補強工事の必要性を感じる人は多いと思います。

住宅の改修を検討する前に、チェックすべきポイントについて説明します。


「大地震はいつどこで発生するか予想できない」

何の前触れもなく突然襲い掛かり、火事や津波、火山の噴火などを引き起こしながら多くの被害をもたらす恐ろしい自然災害です。

耐震リフォームは愛する家族の命を守るために必要といえます。


「1981年以前に建てられた建物は要注意」

1981年6月の法改正以降の耐震基準を「新耐震基準」と呼び、それ以前の「旧耐震基準」と区別しています。新耐震基準は「極めてまれに起こる大地震でも倒壊しない」という事が前提になっています。実際、阪神・淡路大震災では新耐震基準で建てられた建物の倒壊は確認されていません。

一方、2000年の改正では、新築時の地盤調査がほぼ義務付けられたり、壁の配置のバランス、柱や筋交いに使用する金物の種類などの明確化などが決められました。

耐震性はココで決まる! 耐震診断のポイントとは?


◇地盤◇

建物の揺れ方は地盤の状態によって左右されます。例えば海や川、沼などが近くにある土地や山の斜面に作られた造成地などは、地盤に不安があり地震に弱い傾向がみられます。

地盤を掘り進んで地中の土を調べる「ボーリング調査」を行うとより詳しく地層の構造を分析することが出来ます。


◇形状◇

一般的には、正方形や長方形等のシンプルな箱型の形をした建物ほど地震に強いといわれています。一方「コの字型」や「L字型」などの複雑な形状をした建物は、地震のエネルギーが一部に集中しやすく歪み・ねじれが発生する原因になります。これについては見た目でわかりますので耐震性を判断しやすいポイントです。


◇建設期間◇

以前にもお伝えしましたが1981年6月以前の旧耐震基準で建てられた建物は、大規模な揺れに耐えられない可能性がありますので、耐震リフォームを検討することをおすすめします。

2000年以降に建てられた建物は耐震性が高く、大きな揺れに見舞われても倒壊する可能性は低いといえます。


◇壁◇

建物の耐震要素を決定するうえで重要なのが壁です。壁の厚さはもちろん、耐震用金具や筋交い、構造用合板などが壁に設置されていると、耐震性は高くなります。自宅の壁がどうなっているか確認しましょう。

「耐震・制震・免震の違いとは?」


◇耐震◇

壁や柱などの強度を上げることで、文字通り建物を振動に耐え得られるように改修することです。一般住宅の地震対策に向いています。

振動自体が軽減されるわけではないので、上の階ほど揺れが大きくなります。


◇制震◇

地震のエネルギーを吸収する「ダンパー」と呼ばれる装置を建物に設置することで、建物の揺れを抑え、倒壊を防ぎます。

地震の揺れが上階に行くほど激しくなる高層ビルなどに多く取り入れられています。


◇免責◇

地面(基礎)と建物の間に免震装置を設置し、地盤と建物を切り離すことで地震の揺れを伝えないようにする工法です。

地震による揺れを85~90%カットすることが出来ます。

具体的には何を?耐震リフォームの方法とは?




耐震リフォームで行われる主な工事の内容をご紹介いたします。

◇基礎の補強◇

建物を支える基礎がしっかりしていなければ、地震に耐えることはできません。

基礎が無筋コンクリート(鉄筋の入っていないコンクリート)だった場合は、それを鉄筋コンクリートと一体化させます。また、ひび(クラック)が入っている箇所があれば、そこの修繕を行います。


◇腐朽箇所の修繕◇

建物の土台や柱が腐朽していたりシロアリによる被害を受けている場合は、「土台の取り換え」や「柱の根継ぎ」(柱全体を入れ替えず、腐っている部分だけ新しい材を使うこと)をして修繕します。柱や土台の接合部分には耐震用金具を使うこともポイントです。また、新しく使用する木材には、必ず防腐・防蟻(ぼうぎ=シロアリを防ぐこと)処理を行います。


◇壁の補強◇

建物の壁が水平荷重(横から加わる力)に弱い「間仕切り壁」の場合は、筋交いや構造用合板を取り付けて補強することで「耐力壁」という抵抗力の強い壁に替えます。耐震壁は横から加わる力に対して住宅を守る壁の事で木造住宅やプレハブ住宅でも使われます。


◇屋根の軽量化◇

屋根が重いと、地震で家が揺れたときに倒壊しやすくなります。例えば、自宅の屋根に重量のある日本瓦を使用している場合は、それを軽量な材質のものに取り替えるだけでも耐震性が向上します。


耐震リフォームには減税制度補助金制度があります。

是非、参考にしてください。

◇木造住宅◇

古い木造住宅には耐震補強工事が必要です。全国で1,000社以上の工務店や設計事務所、リフォーム会社などで構成される「日本木造住宅耐震補強事業者共同組合」が2014年1月に発表した調査データによると、同組合が把握している木造住宅330件の耐震補強に関する平均施工金額は148万3,082円で、6割近くが150万円未満という結果でした。そのうち1981年以前に建てられた旧耐震基準の建物については工事個所が多くなるため、177万8,068円となっていて、平均施工額を上回っています。


◇鉄筋コンクリート◇

「一班社団法人 東京建設業協会」によると、鉄筋コンクリート製の建物の場合、耐震補強工事の目安は、総延べ面積に対して15,000/㎡~50,000/㎡程度(免責工事を除く)となっています。


耐震リフォームの税額免除・・1981年5月31日以前に建てられた旧耐震基準の住宅については、2019年6月30日までに耐震リフォームを行った場合、税額考慮の対象となります。

具合的には、国が定める標準的な耐震リフォーム費用の10%を所得税から控除するもので、工事完了後の1年に限り有効です。


また、全国の自治体が住宅の耐震化を促進しています。自治体ごとに「耐震診断」「耐震補強工事」を中心に助成金や補助金制度が設けられていますので現在お住いの自治体に問合せてみましょう。